|
■露出について
はじめて写真をはじめる方は露出と聞くと難しい事と思われがちですが
簡単に言えば、明るさです。
露出は「シャッター速度」と「絞り」の数値で決まります。
カメラの受光部に達する光の量を多くすれば明るい写真になりますし、
少なくすれば暗い写真になります。
「適正露出」という言葉がありますが、これは 「ちょうどよい明るさの写真」と解釈していいと思います。
露出が自動(ほとんどのカメラがそうですが)のカメラは適正露出になるようにシャッタースピードと
絞りを調整してくれます。
カメラによっては意図的にシャッタースピードと絞りを変化させて
撮影できます。
(シャッター速度とは)
カメラの受光部に当たる光を遮断しているシャッターが
開いている時間です。
普段は閉じていて、シャッターをきると、開いている時間だけ光を通します。
シャッターが開いている時間が長ければ
(シャッター速度が遅い)光の量が増加します。
シャッターが開いている時間が短ければ
(シャッター速度が早い)光の量が減少します。
またシャッター速度は早くなればなるほど、被写体の動きが止まったように撮影できます。
単位は秒で1/30秒→1/60秒で2倍の早さですが光量は半分になります。
1/60→1/125→1/250→1/500→1/1000 と通常はこの順になります。
この1段階を露出では1段といいます。
カメラによってはこの1段階や1/2段階または1/3段階で露出を制御出来ます。
(絞りとは)
光を通す穴のようなもので、人間の目の瞳孔ありますよね。あの役割を
「絞り」を調節して行います。
この光を通す穴を大きく広げていくことを (絞りを開ける)光の量が増加します。
光を通す穴を狭めていくことを (絞りを絞る)光の量が減少します。
また、人が見えにくいものを見るとき目を細めるのと同じで、絞りを絞るほど近くから遠くまでピントが合って見えます。
絞りを開けるほどピントの合って見える範囲(距離)が狭くなります。
単位は F○.○で数字が大きくなるほど入ってくる光量は減少します(絞りを絞る)。
F1.0→F2.Oでは光量は1/4になりますので、F1.0→F1.4(√2)で光量が1/2(半分)になります。
F1.0→F1.4→F2.0→F2.8→F4.0→F5.6と通常はこの順になります。
■ISO感度
ISO感度とは、フイルムでもありましたが光を感じる能力を数値化するときの単位です。
数値が高いと感度が高く、数値が低いと感度が低いということになります。
ISO感度を上げることによるメリットは、少ない光で撮影ができるということです。
具体的には、暗い場所でもシャッター速度を早く設定できるため、手振れなどのミスを減らせるということですね。
それならなんでもかんでもISO感度を上げてしまえばいい、と言うわけにはいけないんです。
ISO感度を上げることによるデメリットは、画像が荒くなってしまうことです。
ノイズが入ってしまうこともあります。
ノイズの入り方はカメラによってまちまちで、いいカメラはISO感度を上げても画像の荒さが目立たなくなってきています。
例えば、私が愛用しているキャノンの EOS 20D などは、ISO感度を400まで上げても100とほとんど変わりません、800でもあまり目立ったノイズは出ません。
しかし、ほとんどのコンパクトカメラでは400でも、というか400が限界という機種が多いのではないでしょうか。
ISO100→ISO200で感度が2倍、つまり同じ絞り値で2倍の速さのシャッター速度を使用して同じ露出となります。
ISO100→ISO200→ISO400→ISO800 と通常はこの順になります。
■カメラの構え方
最近のカメラでは手ぶれ補正がついてたり、高感度撮影が可能で悪条件でも早いシャッタースピードでの撮影が可能なカメラも多いですが、
しっかり構えなければシャッターを押す際に
ブレて水平に撮れなかったり、構図がずれて必要な部分が取れなかったりする場合がありますので
基本的には手ぶれをしないように、しっかりと構えます。
(ファインダをのぞいての撮影)
両脇を閉めるて構えます、こうするだけでかなり安定します。
また、右目でファインダをのぞくなら、左目は閉じないで周りの状況を確認しながら撮影できれば理想です、
ストロボ発行の有無も左目が確認しやすいです。
左手にカメラを乗せ、右手は添える程度の気持ちで。
ただ持つといっても手のひら全体で包むように心がけて、
両脇をしっかりと締めて肘を身体に押しつけて安定させるのが基本。
さらにカメラの一部を顔に押しつけるのも大切。
何か支えになるものがあれば体を寄りかけて安定さすのも手です。
(液晶モニタを見ながらの撮影)
コンパクトカメラは工学ファインダーがなくて液晶モニタしかないものが多くなっています。
その場合は、おのずとこの撮り方になりますが、ファインダをのぞくときよりもかなりブレやすくなります。
肘はなるべく身体に押しつける。
あまりカメラを持つ手に力を入れないようにしたい。
両肘をしっかりと絞めることだ。両肘を身体に押しつけるようにしていれば
カメラは安定しやすい。
柱などに手を当てるとかなり安定します。
(ローアングル)
座った状態で構えるなら、膝の上にカメラを載せてみましょう。
立て膝をつき、その上にカメラを載せれば上下方向には動かない。
左右から均等に力を加えつつ、あくまでも下に押しつけるように、
横方向に動かないように心がけ、自分の膝に限らず、
肘を足に押しつけるなど、近くにあるものならなんでもカメラの台になります。
寝転がって構えるなら、床などにカメラを載せて撮ればかなり安定します。
ここまで低い位置からだと、普段では考えられない面白い写真も撮れます。
(ウエストレベル)
撮影者のおヘソくらいの位置での撮影です。
液晶モニタが回転するデジタルカメラでは、ウエストレベルで構えると
安定します。
両脇を締めて肘を身体に押しつけるのは基本。さらにお腹にカメラを押しつけるようにすると安定度は増す。
もしくは、肘を腹部に押しつけて固定するのもよい。
(ハイアングル)
前方に高い障害物がある場合や、高い位置から撮影したい場合。
真上に掲げるのではなく、前方にちょっと傾けるだけでも
カメラの安定度は増す。
真上に構えるよりも少し傾いて一定の方向に力が掛かっている方が
安定しやすい。
しかし安定度は一番悪い。水平もわかりにくい。とにかくぶれないように
注意するしかない。
こちらも、普段と違った構図で撮れるので面白いものが撮れるかも。
(縦位置での撮影)
メラを普通に構えると大抵のカメラは横に長い横位置のアングルになる。
しかしポートレートや、風景では縦位置にカメラを構えたい場合も多い。
シャッターが下にくるように構えれば自然と右肘が身体に当たるようになる。この状態が安定しやすい構え方です。
。一番気になるのがシャッターボタン側をレンズの上にするか、
下にするかだが、
単純にカメラの安定度を求めるならシャッターボタンが下側になるように持ったほうが安定しやすい。
シャッターを下にする際は、右手側にしっかりとカメラを持ち、左手は添えるように支える。
一眼レフカメラでは縦位置撮影用のシャッターボタンがあり、横位置と同じように撮影できる機種もあります。
これがあるとかなり使いやすくなります。私も後付けできる場合(縦位置グリップ等)は必ず取り付けています。
|
|